60周年


らしいです。アウシュビッツ収容所の解放から今年で。
夏山からの帰りに寄った大津のサービスエリアで
たまたまNHKの「アウシュビッツ」の1回目を見ました。

昨日2回目(全5回)もみました。


歴史的な流れの中で行われた行為なので今の常識で
は計りきれない部分はあるんでしょうが
やるせない。


人間が自分だけの欲望を満たそうとすると
こういうことが起こるのやなと思います。
ナチスの場合「自分だけ」の区切りが
人種というだけだっただけで。


以前、ヨーロッパに行った時に
アウシュビッツを訪れました。
見て気分のいいものではないだろし、結構遠いし
まあ東欧も行ったことなかったのでちょっとよるか、
という軽い気持ちで行きました。


写真やら、実際のガス室をみました。
一角に鍋の集積所がありました。
各地のユダヤ人が運ばれてきたときに持っていたものを集め、
これをまた溶かして本国に送り返すというために集めたものだそうです。
なんで鍋なんか重いもん持って来てんの??


案内書きには
「・・・アウシュビッツ収容所に殺害されるために送られてきた
 人々のほとんどは、東ヨーロッパに移住させられるだけだと 
 信じていた。」


バックパックの安宿旅行をしたことがある人はわかると
思うんですが、こういう旅行はとにかく荷物を減らすことを
考えます。重いととにかく疲れる。
ぼくもこのときは3ヶ月くらいうろうろしてたので
地球の歩き方すらも終わった国の分はちぎって捨てたりしてたほど。


なのに鍋。。
当時の人々の、新しい土地に移住することにまったく疑いがなかった
ことを、こんなしょうもない自分の感覚を通して実感しました。


そしてついたのは収容所。


60年たっても、自分が体験してなくても
忘れちゃならんこともあるのだな、とおもいました。