その2 牛腸茂雄作品集成

 
もし、新しい価値観や知らなかったものに興味を持つことが
読書というならこれは「本」なのかもしれない。


牛腸茂雄作品集成

牛腸茂雄作品集成


写真集。
牛腸さんはその中でこういう文章を引用してる。


「ある人間にとって世界を生き生きとしたものにするために
 あるいは、人がそこに身を寄せている現実を一瞥で、一つの身振りで
 、一つの言葉で味気ないものにしてしまうために、もう一人の人間ほど
 効果的な作因は存在しないように思われる
 (「経験の政治学」より)」



写真集の中(「SELF AND OTHERS 」)で唯一書かれている文章がこれだというのは
牛腸さんの生い立ちが関わっていないとはいえないと思う。


そうだからこそ、牛腸さんにしか撮れない(撮ろうと思わない)
写真が存在するのだと思った。